薄明
ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ
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2025年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
2025年10月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
人魚の夢
ガチでいつ書いたのか分からない。たぶん2021~2022年の間くらい…?
ひどく寒い日だった。雪が降るのではないかと朝の天気予報で言っていたと思う。結局雪が振ることはなかったが、鈍い色をした雲に覆われて太陽は1日まともに姿を見せなかったし、吐き出す息は真っ白。コートから出ている顔やら手やらが冷えで真っ赤になって、伏黒を玄関へと押し込めた五条の手の温度なんて同じように冷えきっていて分かりやしなかった。中に入って扉を閉めるなり伏黒の顎を掴んでキスをしてくる五条に余裕なんてものは感じられなくて、性急に口内をまさぐる舌を必死で追い掛けながら珍しい、なんてことを考えた。冷えきった全身の中で、どんどん汚れていく口内だけが熱すぎるくらい熱かった。
「…せんせ、」
「今は先生じゃないよ」
合間に五条を呼べば、視界が霞むほどの距離で伏黒を射抜いた五条が冷たく言い放つ。気を損ねているわけじゃない。伏黒を求めてひたすらに余裕が無いのだ。べろりと唇を舐めあげられ、吐息を流し込むように言う。「なんて呼ぶの?」と。冷たい体表が内側から熱されていく。もう息も絶え絶えで足に少しだけ震えがきていた。
伏黒も五条と同じように余裕がなかった。今日は2人ともおかしい日だった。
「ごじょうさん」
呼べば、少しずつ温度を取り戻した五条の手が伏黒のコートのボタンを外し始める。相変わらず片手は伏黒の顔を掴んで離さない。興奮で浅くなる呼吸の中で視線を絡ませ、震える手で五条の服のファスナーを下ろしていく。今日はこのまま玄関でするのだろうか、それとも風呂場に連れていかれるのだろうか、このままベッドに雪崩込まれるのは嫌だな。少しずつ脱がされていく中でそんなことを考える頭は間違いなく茹だっていた。気が付けば伏黒の手は止まっていて、足元には伏黒の上着だけが落ちている。暖房もついていない玄関なんて寒いはずなのに、そんなことは興奮でどこかに消えていた。
「…風呂、はいりたい」
やがて制服の下、肌に直接触れようとしてきた五条の手にひくりと腹の奥が震えた。このままじゃいけないと、どうにか働いた頭と手でもって五条の手を制す。もう身体はお互いの興奮で温まってしまっていた。五条と温度が混ざる感覚は溶けるみたいで嫌いではない。しかしどうにか理性は働いて、でも緩み始めた頭はそれを寂しいと感じた。
魚は人の体温で火傷することがあるのだという。人よりずっと低い体温を持つ魚は人間の指先ひとつで身が焼けるのだ。五条とどこか急ぎ足で帰ってきて、ろくな言葉もなく玄関でぐすぐずになるようなキスをする。指先も頬も耳も何もかもが冷えきって感覚もないなかで1番最初に触れた五条の真っ赤な舌だけは焼けそうな程に熱かった。
痛いほどに五条の熱を感じて、指先が滑る度に伝う熱に身を焦がされ助けを乞う。死ぬ前の魚のような、いっそ鮮烈な程に五条の熱を感じたあのキスのようなセックスが欲しい夜だった。
畳む
ガチでいつ書いたのか分からない。たぶん2021~2022年の間くらい…?
ひどく寒い日だった。雪が降るのではないかと朝の天気予報で言っていたと思う。結局雪が振ることはなかったが、鈍い色をした雲に覆われて太陽は1日まともに姿を見せなかったし、吐き出す息は真っ白。コートから出ている顔やら手やらが冷えで真っ赤になって、伏黒を玄関へと押し込めた五条の手の温度なんて同じように冷えきっていて分かりやしなかった。中に入って扉を閉めるなり伏黒の顎を掴んでキスをしてくる五条に余裕なんてものは感じられなくて、性急に口内をまさぐる舌を必死で追い掛けながら珍しい、なんてことを考えた。冷えきった全身の中で、どんどん汚れていく口内だけが熱すぎるくらい熱かった。
「…せんせ、」
「今は先生じゃないよ」
合間に五条を呼べば、視界が霞むほどの距離で伏黒を射抜いた五条が冷たく言い放つ。気を損ねているわけじゃない。伏黒を求めてひたすらに余裕が無いのだ。べろりと唇を舐めあげられ、吐息を流し込むように言う。「なんて呼ぶの?」と。冷たい体表が内側から熱されていく。もう息も絶え絶えで足に少しだけ震えがきていた。
伏黒も五条と同じように余裕がなかった。今日は2人ともおかしい日だった。
「ごじょうさん」
呼べば、少しずつ温度を取り戻した五条の手が伏黒のコートのボタンを外し始める。相変わらず片手は伏黒の顔を掴んで離さない。興奮で浅くなる呼吸の中で視線を絡ませ、震える手で五条の服のファスナーを下ろしていく。今日はこのまま玄関でするのだろうか、それとも風呂場に連れていかれるのだろうか、このままベッドに雪崩込まれるのは嫌だな。少しずつ脱がされていく中でそんなことを考える頭は間違いなく茹だっていた。気が付けば伏黒の手は止まっていて、足元には伏黒の上着だけが落ちている。暖房もついていない玄関なんて寒いはずなのに、そんなことは興奮でどこかに消えていた。
「…風呂、はいりたい」
やがて制服の下、肌に直接触れようとしてきた五条の手にひくりと腹の奥が震えた。このままじゃいけないと、どうにか働いた頭と手でもって五条の手を制す。もう身体はお互いの興奮で温まってしまっていた。五条と温度が混ざる感覚は溶けるみたいで嫌いではない。しかしどうにか理性は働いて、でも緩み始めた頭はそれを寂しいと感じた。
魚は人の体温で火傷することがあるのだという。人よりずっと低い体温を持つ魚は人間の指先ひとつで身が焼けるのだ。五条とどこか急ぎ足で帰ってきて、ろくな言葉もなく玄関でぐすぐずになるようなキスをする。指先も頬も耳も何もかもが冷えきって感覚もないなかで1番最初に触れた五条の真っ赤な舌だけは焼けそうな程に熱かった。
痛いほどに五条の熱を感じて、指先が滑る度に伝う熱に身を焦がされ助けを乞う。死ぬ前の魚のような、いっそ鮮烈な程に五条の熱を感じたあのキスのようなセックスが欲しい夜だった。
畳む
中に挿入して注入できる使い捨てローションの件で一悶着あった五伏
「てかさ、前はどうやって中に仕込んでくれてたわけ?」「……使い捨ての、ボトルに付けられるノズル型のキャップ買ってどうにかしてました」「え、知らないんだけど」「言ってませんからね」「どこにあんの?」「………洗面台の、上の棚の、1番上の段の奥。見つかったら使いたがるでしょ、あんた」「そりゃね」「1回使って捨てるの勿体なかったし、いちいち付け替えるのも買い足すのも面倒だったんですよ…つーか、これは使ってても文句ないんですか?」「んー、まぁ形的にはいるとしても浅いし…ギリ?」「……めんどくさ」「聞こえてんだけど!!」「……言っときますけど、あんたが文句言ってる注射器型のローションの方が、奥まで仕込めて、…その、良いんですよ。…全部、いれやすくて」何を、とは言わずとも分かってしまいごじょはここで全てを許す。
「てかさ、前はどうやって中に仕込んでくれてたわけ?」「……使い捨ての、ボトルに付けられるノズル型のキャップ買ってどうにかしてました」「え、知らないんだけど」「言ってませんからね」「どこにあんの?」「………洗面台の、上の棚の、1番上の段の奥。見つかったら使いたがるでしょ、あんた」「そりゃね」「1回使って捨てるの勿体なかったし、いちいち付け替えるのも買い足すのも面倒だったんですよ…つーか、これは使ってても文句ないんですか?」「んー、まぁ形的にはいるとしても浅いし…ギリ?」「……めんどくさ」「聞こえてんだけど!!」「……言っときますけど、あんたが文句言ってる注射器型のローションの方が、奥まで仕込めて、…その、良いんですよ。…全部、いれやすくて」何を、とは言わずとも分かってしまいごじょはここで全てを許す。
2025年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
匂わせ
「あれ?」
任務に向かう道でふと立ち止まった虎杖が不思議そうに首を傾げる。なんだ?と言いながら伏黒の周りをぐるりと1周歩いて、もう一度首を捻った。
「…おい、」
早く向かうぞ、と言いかけたところでぱちんと虎杖が指を鳴らした。
「シャンプー変えた!?」
違和感の答えを見つけ、ぱっと顔を明るくした虎杖には一つも悪気はない。ただただ風に乗って流れてきた香りがいつもと違うからなんだろうと不思議に思っただけ。なのだけど。
「…………」
実際昨夜の伏黒はいつもと違うシャンプーを使ったし、なんならコンディショナーも使った。使ったというか、使わされたというか。ドラッグストアでセールになっていたよく分からないメーカーの安いシャンプーじゃなくて、よく分からないメーカーのボトルから高級感の漂う香りもすごくいい高そうなシャンプーとコンディショナー。つまるところ有り体にざっくり言ってしまえば、昨夜は五条の部屋に泊まりに行っていて、一緒に風呂に入らされた。一応抵抗はしたのだが、五条相手に抵抗なんて意味はない。
「伏黒?」
「……いや、まあ、そんなのはどうでもいいだろ」
「そ?めっちゃ怖い顔してるけど」
「元々こんな顔だ」
にしてもめっちゃ良い匂いすんね、と言う虎杖を置いて足早に任務先に向かう。きっと、こうして歩いている間にも風に乗って高級シャンプーの香りは伏黒から漂っているのだろう。爽やかで、でも少し甘い、五条が好きそうで伏黒が嫌がらなそうな香りが。
___
「…なんか匂うな」
「いい香りでしょ」
窓から吹き込む風に乗って五条から漂ってきた香りに、家入が少し眉根を寄せる。任務先で怪我をしたという釘崎の様子を見に保健室へやってきたのだが、ベッド脇に腰掛けて治療を受けていた釘崎も家入と同じような顔をした。
「…なにこれ、あま」
「そ、甘いけど爽やかでいいでしょ」
家入も釘崎も「いいでしょ」という言葉に同意は示さずに、お互いと視線を合わせる。女の勘ってやつかもしれない。
「…お前、こんなの普段使ってないだろ」
「まぁね。香り強いの好きじゃないし」
「匂わせする男は嫌われるわよ」
ふわふわと髪から漂うのは、少し前に買ったお高いシャンプーの香り。どこのメーカーのかは知らないけれど、香りと持続時間だけで選んだそれは中々悪くない。買ったのは少し前だけど、使ったのは昨夜が初めて。何故なら、このシャンプーは伏黒の為に買ったからだ。
昨夜、伏黒が五条の部屋に泊まりにきた。ただ何をするでもなくゆっくり過ごしていたけれど、このシャンプーの存在を思い出して渋い顔をする伏黒を風呂場に連れて行った。変に身構える伏黒をむっつりだとからかいながらくせっ毛を洗ってあげて、ケアもしてあげて、2人で湯船に浸かって、おしまい。伏黒が身構えてたようなことは何一つしないまま2人で布団にもぐりこんで、お揃いのいい香りで眠りについたのだ。
「匂わせじゃなくて、お揃いって言ってよ。微笑ましいでしょ」
「匂いでやるとか趣味悪〜」
釘崎が風に乗ってくる香りを振り払うように顔の前で手を振る。何も言わないけれど、たぶん家入も同じ感想だ。
2人でゆっくり過ごせたのは随分と久しぶりで、言葉にしないだけで伏黒も浮かれていたようだったから玄関先で別れる時も同じ香りを纏っていることを気にした様子はなかった。けれど今日は虎杖と任務だと言っていたし、朝から向かっていた筈だから何事もなければそろそろ戻ってくる時間。流石にもう意味に気付いているだろう。怒るかな、1番に照れ隠しのパンチが飛んでくるかも。どれがきても可愛いことには変わりがないので、釘崎の無事を改めて確認してから保健室を出た。お揃いの香りを纏う伏黒を出迎えてあげるのだ。
畳む
「あれ?」
任務に向かう道でふと立ち止まった虎杖が不思議そうに首を傾げる。なんだ?と言いながら伏黒の周りをぐるりと1周歩いて、もう一度首を捻った。
「…おい、」
早く向かうぞ、と言いかけたところでぱちんと虎杖が指を鳴らした。
「シャンプー変えた!?」
違和感の答えを見つけ、ぱっと顔を明るくした虎杖には一つも悪気はない。ただただ風に乗って流れてきた香りがいつもと違うからなんだろうと不思議に思っただけ。なのだけど。
「…………」
実際昨夜の伏黒はいつもと違うシャンプーを使ったし、なんならコンディショナーも使った。使ったというか、使わされたというか。ドラッグストアでセールになっていたよく分からないメーカーの安いシャンプーじゃなくて、よく分からないメーカーのボトルから高級感の漂う香りもすごくいい高そうなシャンプーとコンディショナー。つまるところ有り体にざっくり言ってしまえば、昨夜は五条の部屋に泊まりに行っていて、一緒に風呂に入らされた。一応抵抗はしたのだが、五条相手に抵抗なんて意味はない。
「伏黒?」
「……いや、まあ、そんなのはどうでもいいだろ」
「そ?めっちゃ怖い顔してるけど」
「元々こんな顔だ」
にしてもめっちゃ良い匂いすんね、と言う虎杖を置いて足早に任務先に向かう。きっと、こうして歩いている間にも風に乗って高級シャンプーの香りは伏黒から漂っているのだろう。爽やかで、でも少し甘い、五条が好きそうで伏黒が嫌がらなそうな香りが。
___
「…なんか匂うな」
「いい香りでしょ」
窓から吹き込む風に乗って五条から漂ってきた香りに、家入が少し眉根を寄せる。任務先で怪我をしたという釘崎の様子を見に保健室へやってきたのだが、ベッド脇に腰掛けて治療を受けていた釘崎も家入と同じような顔をした。
「…なにこれ、あま」
「そ、甘いけど爽やかでいいでしょ」
家入も釘崎も「いいでしょ」という言葉に同意は示さずに、お互いと視線を合わせる。女の勘ってやつかもしれない。
「…お前、こんなの普段使ってないだろ」
「まぁね。香り強いの好きじゃないし」
「匂わせする男は嫌われるわよ」
ふわふわと髪から漂うのは、少し前に買ったお高いシャンプーの香り。どこのメーカーのかは知らないけれど、香りと持続時間だけで選んだそれは中々悪くない。買ったのは少し前だけど、使ったのは昨夜が初めて。何故なら、このシャンプーは伏黒の為に買ったからだ。
昨夜、伏黒が五条の部屋に泊まりにきた。ただ何をするでもなくゆっくり過ごしていたけれど、このシャンプーの存在を思い出して渋い顔をする伏黒を風呂場に連れて行った。変に身構える伏黒をむっつりだとからかいながらくせっ毛を洗ってあげて、ケアもしてあげて、2人で湯船に浸かって、おしまい。伏黒が身構えてたようなことは何一つしないまま2人で布団にもぐりこんで、お揃いのいい香りで眠りについたのだ。
「匂わせじゃなくて、お揃いって言ってよ。微笑ましいでしょ」
「匂いでやるとか趣味悪〜」
釘崎が風に乗ってくる香りを振り払うように顔の前で手を振る。何も言わないけれど、たぶん家入も同じ感想だ。
2人でゆっくり過ごせたのは随分と久しぶりで、言葉にしないだけで伏黒も浮かれていたようだったから玄関先で別れる時も同じ香りを纏っていることを気にした様子はなかった。けれど今日は虎杖と任務だと言っていたし、朝から向かっていた筈だから何事もなければそろそろ戻ってくる時間。流石にもう意味に気付いているだろう。怒るかな、1番に照れ隠しのパンチが飛んでくるかも。どれがきても可愛いことには変わりがないので、釘崎の無事を改めて確認してから保健室を出た。お揃いの香りを纏う伏黒を出迎えてあげるのだ。
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