薄明

ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ
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モーニングルーティン

 仕事がない日はいつも朝から気分が持ち上がる。それが伏黒も仕事の無い日となれば尚のこと。任務が無いのをいい事に暖かい布団にくるまって思う存分眠りこける伏黒を一頻り眺めて、寝癖だか元のくせっ毛なのか分からない跳ねた黒髪を好き勝手撫で回して、それでも起きない伏黒の鼻先にキスをしてから一足先にベッドから抜け出す。朝の空気でひんやりとしたフローリングに素足を冷やされながらベッドルームから抜け出してキッチンへ。
 これは五条と伏黒の休みが重なった日のルーティンだ。
 ケトルに2杯分の水を入れてスイッチを押し、2人分のマグカップにインスタントコーヒーを適当に用意する。伏黒が起き出してこないうちに用意するのがポイントだ。どんなに寝惚けていても五条が角砂糖を3個以上入れようとするとちゃんと止めるのだ。眠たげな瞳でもって「だめですよ」なんて言って。それはそれで可愛いのだが、いつもより砂糖多めの贅沢なコーヒーはこの時しか飲めないから今日は起こさないことにする。小さい鼻歌と共にトースターに食パンをセットして、2人で座るテーブルにジャムとバターを用意。
「そろそろかな」
 ここでケトルがお湯が沸いたことを教えてくれた。熱いコーヒーが完成した頃に伏黒は大体起きてくるのだ。欠伸を噛み殺して目を擦りながらベッドルームから出てきて、既に用意された朝食に舌っ足らずにありがとうございますと言うまでがコーヒーが熱いうちのお約束。そこから洗面台へ向かう足はひどくゆったりとしているが、帰ってくる頃には跳ねていた髪は気持ち程度落ち着いて足取りも少しだけしっかりしている。半分閉じられていた瞼はちゃんと開いて、舌っ足らずだった口もはっきりしてしまう。眠そうな顔に変わりはないけれど、その頃にはもうコーヒーは猫舌の伏黒が飲みやすい温度になっている。
 そしてお互い休みの朝の最後のルーティン。それは焼きたての食パンを齧りながら今日はこれから何をしようか決めること。今日の約束を決めるこの時間に五条はいつも年甲斐もなくわくわくするのだ。
「恵、おはよ」
 やっとゆっくりとベッドルームから出てきた伏黒にそう言えば、欠伸を噛み殺した伏黒が眠たそうに目を擦りながら言う。
「…はよ、ございます。…朝食も、ありがとうございます」

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