ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ 非公式二次創作ブログサイト
2025年11月30日の投稿[1件]
2025.11.30 20:20:43 小説,絵 編集
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うたた寝、冷めたコーヒー
「へくちっ」
そんな可愛いくしゃみが聞こえて思わず目線を下へ向けた。今いる場所はベッドの上、そして目線は下に、つまりは僕の胸元だ。僕の胸元で恵がくしゃみをした。
眉間に小さく皺を寄せて、口元をもごもごも動かしてむずがっている。寝ながら寒そうに身を寄せてくる様子に、そういえばベッドにシーツを敷きながら寝ちゃったんだったと思い出す。
今日は天気が良かったからシーツを外で干して、その干したてのシーツをベッドに敷いていたら恵がやってきたもんだから腕を掴んでベッドに転がして、せっかくの乾いたばっかりのシーツをしわくちゃにしながらいちゃいちゃして、気が付いたら寝ていた。このいちゃいちゃは決していやらしいいちゃいちゃじゃない。ただひっついてキスをして、そんな可愛らしいものだ。誰に言い訳するでもなく僕達は健全なことをベッドでしましたよ、と心の中でごちる。
「めぐみー」
「…ん…」
そういう訳だから部屋着のまま布団をかけずに寝てしまって、寒いのが苦手な恵が可愛いくしゃみをしたのが今さっき。裏起毛のスウェットに体温の高い僕にひっついていても、もうじき12月の気温の前には足りるはずもない。
くしゃみをしても尚、眠そうにしている恵の頬をつつく。さっきと同じように口元をもごもご動かして、ゆっくりと瞼を持ち上げた恵は少しだけ不機嫌そうだ。といっても寝起きの恵はいつもこんな顔だ。本当に不機嫌なわけじゃない。
「おはよ。体冷えちゃったね」
「……はよ、ごさいます」
寝起きの掠れた声で挨拶をしながら僕の胸元に擦り寄ってくるが、たぶんこれは二度寝の体制に入ろうとしている。ちょうどいいおやすみポジションを探しているのだ。
「ねぇ、なんかあったかいの飲もうよ。また寝たら風邪ひくよ」
「俺、コーヒー用意しましたよ」
「知らないんだけど」
「…言う前にベッドに引きずり込んできたんでしょう」
「言えばよかったじゃん。恵ったら僕とベッドの誘惑に弱すぎ」
「あんた程じゃない」
僕から引き剥がされた恵は口を尖らせる。やっと二度寝を諦めた恵をベッドから起こしてから、床に足を下ろしたらフローリングはすっかり冬になっていた。そう長く寝てはいない筈だけど、恵が用意してくれたコーヒーが冷めるには十分な時間は経っているだろう。レンチンでもして温め直している間に、この間スーパーで安くなっていた1口和菓子の詰め合わせでも開けようかな。
そんなことを考えていたら、僕に続いてフローリングに足を下ろした恵がもう一度くしゃみをした。
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